欲しいもの
は
特にない。
命を削ってでも
勝ち取りたい何かが
ある人は
羨ましい かっこいい。
渇望するふりはできても
心の底から
これという何かを
求めることはない。
日々望むのは
今持っているものを
ひとつひとつ丁寧に扱って
しっかりとじっくりと味わうこと。
いつもいつも
時間が走り去るのが早くて
いつもいつも
全てのものから置いて行かれて
何も分からないまま
何も得られぬまま
翻弄された感覚で終わる。
歩く速度よりゆっくり
もっと細部が見えるくらいでいたいのに
全部が線のように流れて見える。
怖いよ…
ただ
今は、命を全うしたいから
ちゃんと生きていく。
日常の中にいてくれるあの人のこと
もっとちゃんと見てみたいけど
そのうちに
流れ去ってしまうのかな？
捉えられない速さで。
色彩の残像だけは見失わないように。
それが今の夢、なのかな。
